デザインの素材選びに困ったら

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私は一番最初に広告を作るとき、打ち合わせ段階でその広告物のバックグラウンドにある風景を考えます。幼児関係の案件なら「公園」や「お絵かき」、クルマ関係なら「街並み」や「海」「山」等、必ずそれぞれにシチュエーションがあるはずです。

その内容に合わせたユーザー側の風景を想像します。
そして、しっくりする風景を決めたら後は連想ゲームです。

取っ掛りは連想ゲーム

例えば海の風景→「ヤシの木」→「ヨット」→「イルカ」などなど…。

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それらが紙面を引き立たせるパーツになります。

タイトルの頭にヤシの木を配置してアイキャッチにしたり、イルカに吹き出しを付けてナビゲーション役にしたりと、使い方は色々です。

また、海で何をしているかも連想してみます。
“その日のドライブについてのブログネタをメモしている”とか、
“記念撮影をしている”とか。

すると、上記の連想にマッチする小道具としてメモ帳やポラロイド写真などが思い浮かびます。そういった素材に商品説明をさせてしまいましょう。

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ここで大切なのは、きちんと連想ゲームをすることです。
連想ゲームの辻褄さえ合えばそれでOK!
何も言わなくても、後は見る側が勝手に想像してくれます。

若きデザイナーの失敗

ずいぶん前の話ですが、若いデザイナーが、せっかく考えて作った紙面のアクセントを全部ディレクターに却下されたと嘆いていました。

どんな案件で何を却下されたか詳しく聞いてみると、消防士募集のパンフレット内の小見出しにドングリの切り抜き写真をアクセントで入れたというのです。
なぜドングリを入れたのかと聞きましたら、可愛くてオシャレに見えたからとの返答でした。

ドングリが「オシャレ」かどうかは置いておいて、「消防士」と「可愛い」「オシャレ」はどう繋がるのでしょうか。
これでは、紙面を引き立たせるはずの素材が混乱を与えるものでしかなくなってしまいます。

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目の前に自分の好みの素材があると、何となく使ってみたくなる気持ちはわかりますが、何かを人に伝えたい場合はなるべく多くの人とイメージを共有しなければなりません。

まとめ

ただの思いつき、一方的な好み、言葉で説明しないとわからないものは広告としては通用しません。

見る人の立場に立って考えられるかどうかが広告の効果を上げる鍵になります。

原稿を作る側も、デザインする側も、これは誰でもわかる表現なのか?と自分に問いかけながら情報を発信する必要があるのではないでしょうか。

私も、できるだけたくさんの方々とイメージの共有ができるように真摯に広告づくりと向き合いたいと思います。

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